庭づくりで大事にしている3つのこと

僕が庭づくりをお手伝いさせていただく際に、施主の方にあらかじめ僕がどんなことを大事にして、デザインや手入れをしているか把握しておいていただくためにまとめておきます。


①すでにいる存在たちをファーストに考える

僕がその土地に立ち、最も強く想うこと。それはここを流れる風、陽の光、雨、息づく草花、虫たち、砂粒、石ころ、目に見えない存在たちも含めて、彼らが持つ可能性を最大限に引き出してあげたいということです。


あれを育てたい、これを食べたいという理想もあるかとは思いますが、その頭の中の理想像をそのまま具現化するというよりは、その土地との対話を繰り返していく中でビジョンが少しずつ見えてくるというプロセスになっていきますのでその旨をご了承いただければと思います。


また実践していく中で、その土地が育むのに得意なものと苦手なものも見えてきます。

食べたいものをなんでもかんでもその土地で育てようとすると、その土地も人も無理が生じます。

なぜか労力をかけなくても美味しく、たくさん育つものを優先的に育て、余ったら他の人と交換し合うようなスタイルをおすすめしています。

②美しさ、心地よさにコミットする

その畑でどれだけ立派な野菜が育っていたとしても、僕はそこに「美しさ、心地よさ」が欠けていると少し残念な気持ちになります。

僕は収穫するときも、草刈りしているときも、ただぼーっとしている時も、つねにその庭に癒されていたいし、ときめいていたいんですんですよね。 


そしてただ見た目などの問題だけでなく、人と自然が調和する空間というのは、必ず「美しく、心地よい」ものだと思っています。

美しく、心地よい機能的なデザインにはこだわりたい人です。

③小さな喜怒哀楽のドラマを楽しむ

僕が入ると劇的に場所が変化すると考えてしまう方もいるとは思いますが、僕は魔法使いではありません。

それに庭づくりの本当の魅力は、劇的な変化などではなく何気ない小さな日々のプロセスに全て詰まっています。

 

畑づくりをすると想うようにいかないことばかりだし、自分にがっかりすることも多いでしょう。

でも私たちが心の底で求めている本当の豊かさや深い学びは、そんな日常にある小さな喜怒哀楽のドラマの中に全てつまっていると思っています。

現代人の思考、価値観の中では難しいことではありますが、そんな日々の小さな積み重ねこそ一緒に大切にしていきたいと思っています。




NOTE FARM / 暮らしの畑屋のおと

家庭菜園を通して、人と自然が調和する空間づくりのお手伝いをしています。

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